ZERO transmission in Japan by 2030とは

1981年アメリカで初めてエイズが報告されて以来40年余が過ぎました。
この間エイズは世界中に拡がり、多くの国々に深刻な影響を与えてきました。
HIV(エイズの原因となるウイルス)の流行が始まってから、
およそ9,140万人がHIVに感染し、4,410万人がエイズによって亡くなったとされています。*1

幸いなことに日本では感染爆発は起こりませんでした。
これまでに様々な対策が取られ、1年間にHIVに感染していることがわかった人やエイズを発症する人の数は、2013年をピークに2017年以来減少が続き、2022年の新規報告数は884人となりました。
しかし、エイズを発症してはじめて自身のHIV感染を知る者がおよそ3割を占めており、新型コロナウイルス感染症に伴う検査機会の減少等の影響が続くなど、無症状感染者が十分に把握できていない可能性も高く、感染が減少しているとは断定できない状況です。
実際、2023年には増加に転じ、2024年も前年を上回っています。

我が国の感染者およびエイズ患者の年間新規報告数の推移
我が国の感染者およびエイズ患者の年間新規報告数の推移を表した折れ線グラフ

厚生労働省エイズ発生動向調査より

HIV感染症は適切な治療によりエイズの発症を抑えることができ、感染予防にもつながります。
また、近年、治療薬にHIV感染予防の効果が認められ、
国内でも2024年8月ツルバダ配合錠がHIV予防薬として薬事承認されました。

早期発見・早期治療に加え教育やコンドーム使用、予防薬という、総合的予防とも言える、より積極的な取り組みで、新規感染者を大きく減少できる可能性があります。

2016年UNAIDS(国連合同エイズ計画)は、公衆衛生上の脅威としてのエイズ終結を2030年までに成し遂げるという目標を設定しました。*2
我が国においては、UNAIDSの目標に先駆け、2030年までに7つのZERO を達成することを目指し、エイズ予防財団と日本エイズ学会が、関連するNGO/NPO等と協働して実施するプロジェクトを開始しました。
それがZERO transmission in Japan by 2030です。

プロジェクトが目指す7つのゼロ

  • 血中HIVウイルス量を限りなく “ゼロ”
  • AIDS発症者を “ゼロ”
  • 合併症の出現を “ゼロ”
  • 感染者と非感染者の余命の差を “ゼロ”
  • 他者への感染を “ゼロ”
  • 最終的には新たな感染者の出現を “ゼロ”
  • エイズに対する偏見・差別を “ゼロ”

プロジェクトのロゴマークを作成しました。
本プロジェクトに賛同いただける方は、どなたでも使用することができます。
ロゴのページからダウンロードして活用ください。

このプロジェクトに賛同してロゴを使用する

ZERO transmission in Japan by 2030の活動は、皆様方からの寄附によって進める所存です。
本プロジェクトの社会的意義をご理解いただきまして、ご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

寄附の窓口はこちら